三重県多気郡多気町仁田すかや呉服店の伊勢型小紋

すかや呉服店、三重県多気郡多気町仁田にある創業天保11年のすかや呉服店のサイトです。振袖、お茶席のきもの、おしゃれきもの、メンズオーダースーツの紹介やすかや呉服店のサービス・イベント情報などをご紹介いたします。

御山杉染め伊勢型小紋

三重県の伝統産業の新たな魅力創出事業に、私どもすかや呉服店が三重県より選出されました。県の地域資源として指定されている、伊勢神宮の聖地内にある樹齢500年以上の神宮杉(御山杉)を、絹100%の着物生地の下染めに使用し、伝統工芸士の伊勢型紙で柄を施し、「御山杉染め・伊勢型小紋」を制作しました。

御山杉(神宮杉)

御山杉(神宮杉)

御山杉とは、神宮杉が自然災害などで倒れたものだけが名を変えて神様の賜物として、市場に姿を現したものです。

神宮杉の中でも樹齢500年以上の杉が、御山杉と称され、全国の銘木の中でも最高級品として取引されます。

今回は、植物染料として、この希有な御山杉をウッドチップにして下染めの原料として使用しました。

御山杉提供 有限会社藤田材木店(三重県伊勢市大湊町中須1348)

伊勢型紙

伊勢型紙

伊勢型紙は小紋、友禅、ゆかたなどの柄や文様を着物の生地に染めるのに用い、美濃和紙を渋柿で貼り合わせた下紙(型地紙)に彫刻刀で細かく精緻な柄を丹念に彫りぬいたものです。

伊勢型紙は99%が三重県鈴鹿市白子地区で生産されており、千有余年歴史を誇る伝統的工芸用具です。

染の型紙として一世を風靡したのは江戸時代に入ってからで各藩の大名・武士の裃(かみしも)にはじまり、町人文化が花開く江戸中期には爆発的に需要が伸び、伊勢型紙は飛躍的な発展を遂げました。

内田氏

伊勢型紙は細かいものであれば3センチ四方に900粒以上という細かな模様郡が彫られています。目にする人々は、人間技とは思えない緻密さと美しさに歓声をあげることもあります。

御山杉染め伊勢型小紋は伊勢型紙職人である内田 勲 氏によって新作を彫り上げていただきました。

伊勢型紙伝統工芸士 内田 勲 氏
昭和19年9月15日生まれ
昭和40年4月 伊勢型紙彫刻(渋谷 二郎 氏)師事
平成5年10月 国指定重要無形文化財 伊勢型紙技術保存会伝承者に認定
平成10年5月 アメリカ カルフォルニア州のサンタバーバラ美術館の招待を受け同美術館にて一週間の実演を行う
平成12年2月 通商産業大臣指定伝統工芸士 彫り部門(引彫り)の認定を受ける
平成12年11月 第五回日本伝統工芸士展に入賞
平成23年4月 鈴鹿市伝統工芸士会長を務める
平成25年11月 経済産業省伝統的工芸品産業功労者経済産業大臣表彰を受ける

引き染め

糊置き

作成した型紙で生地に糊置きをします。へらを上手に動かしながら均一に糊を置き、ていねいに型紙をはがして、図柄がズレないようにまた型紙を置き糊を置くという作業を繰り返します。

糊の部分には染料がつかないので、型紙を彫った部分が模様として現れます。

引き染め

そして最後に「引染」という技法を使って生地を染めていきます。生地に染料液を刷毛で塗り付けて染める方法です。

長い生地を刷毛で染めていくため、着物一反分を均一に同じ色に染めるのは大変に高度な技が必要となります。

御山杉染伊勢型小紋

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